【盗難復旧】茨城県の太陽光発電所で盗難急増中!対策方法と修理方法
全国各地の太陽光発電所の盗難被害が急増しています。特に、茨城県、栃木県、群馬県などの北関東で2億5000万円以上の被害が報告されています。
目次
太陽光発電所の銅線ケーブルが盗難の被害に
太陽光発電所での盗難は、銅線ケーブルが大半を占めています。なぜ、ここまで太陽光発電所の銅線ケーブルが狙われるのか?その理由を以下で解説していきます。
銅価格の高騰
銅線ケーブルの盗難が急増している背景としては、銅の価格上昇が原因になっています。コロナ禍で低迷した経済が回復したことで、銅の価格が3年前の約2倍になっています。そういったことが大きな要因となり換金目的の盗難が急増しています。
盗難しやすい
盗難されるのは、太陽光パネルとケーブルですが主に盗まれるのはケーブルです。太陽光パネルは、物理的に運搬が大変なのとシリアルナンバーが刻印されているため買取先が見つかりづらいというデメリットがあります。一方、ケーブルは持ち運びやすく銅製で高額の為、盗難被害が増えてしまいます。
野立の太陽光発電所は狙われやすい
茨城県では、全国で2番目に多い242の事業用太陽光発電施設があり、農地の周りや山間部などの人目に付かない場所に設置されていることが多く見つかるリスクが少ないため、犯罪グループの標的になる原因となっています。
太陽光発電の盗難は対策できる?
太陽光発電の盗難を対策する手段はあります。まず、場所を知られない、入らせない、入られた場合センサーライトや警報器を使用し盗ませない、監視し続ける、ケーブルを変えて盗むメリットを減少させることが方法としてあります。
太陽光発電の防犯を対策する方法7選
盗難を対策する方法を詳しく説明します。方法としては、下記の7つです。
1.フェンスの強化
太陽光発電所には、フェンスの設置義務があります。その為、中々侵入されないのではと思うかもしれませんが、フェンスがあっても盗難される可能性は十分あります。
フェンスでの対策としては、以下の3つです。
- ・高さのあるフェンスにする
- ・有刺鉄線を巻きつける
- ・忍び返し(柵の頂点に針のようなものをつけてよじ登れないようにする)
以上の対策をして、少しでも泥棒の盗難意欲を下げることが重要です。
2.監視カメラ
監視カメラを目につく場所に設置しておけば、それだけでも犯人は警戒し盗難の抑止力に繋がります。もしも盗難被害にあったとしても、犯人の特定に繋がる可能性もあります。また、発電所内の様子や異常を遠方からでも自分の目で確認出来ます。
しかし、ネックなのはランニングコストです。監視カメラの種類にもよりますが毎月一定の費用は掛かってしまいます。
なので、威嚇目的でダミーを設置するという方法もあります。注意する点としては、犯人にダミーだと気づかれないことです。ダミーだと気づかれれば逆効果になってしまうこともあるため、見た目のしっかりとしたものを選ぶことが重要です。
3.センサーライト・警報器
泥棒側の心理としては、いくら人目につきづらい場所だったとしても見つかるリスクは避けたいものです。
人が近づいた時に反応するセンサーライトや侵入した際に音が鳴る警報器があれば侵入前に諦めてくれる。または、侵入してもすぐに逃げる可能性が十分にあります。
また、警報器が鳴れば付近の住民が気づいてくれるかもしれません。
監視カメラ、センサーライト、警報器は、組み合わせることで泥棒に心理的な不安を与えることができます。
設置の際には、効果的な場所に配置しましょう。
4.メンテナンス
泥棒の心理としては、管理が行き届いている発電所と雑草などが伸び放題の発電所では、後者の管理がされていない発電所の方が盗みやすいと感じられてしまいます。
太陽光発電所はメンテナンス契約が義務付けられていますが、メンテナンスの内容は、契約会社によって様々です。
契約内容を確認して、雑草処理などが含まれているのかチェックしておきましょう。
5.場所を特定させない
昨今では、SNSやネットの技術向上により「情報社会」と言われるような時代となっております。
もちろん、便利な事が増えた反面知られたくない情報を知られたり、犯罪に悪用されてしまうことも多々あります。
太陽光発電の盗難を防ぐ一番の方法は、泥棒に場所を知られないことです。
当然のことながら知られなければ盗まれることもありません。
自社のホームページやSNSなどのソーシャルメディアには、よほどの理由がない限り太陽光発電所の場所をむやみに記載しないようにしましょう。
6.遠隔監視システム
遠隔管理システムとは、発電量をチェックできるシステムです。
導入自体は必須では無いのですが、日々の発電量を把握できるため、盗難や事故などで急に発電がストップした際は、早期発見に繋がります。
遠隔管理システムを導入していないと、発電がストップした場合に中々気付けず、そのストップ期間に売電収入が減少してしまいます。
盗難対策以外の面からも、発電量を把握できたり、トラブルを早期発見ができるので、遠隔監視システムの導入はおすすめです。
7.アルミ導体ケーブル
アルミ導体ケーブルはここ数年で太陽光発電所での採用が増えてきました。背景としては以下の3つがあります。
・銅線ケーブルの盗難が多発しているため比較的安いアルミ素材にしている
・重量が軽く、素材としても柔らかいため、施工事業者の作業効率が改善する
・ケーブルシースが青で、銅導体CVケーブルとの識別が一目瞭然
そもそもケーブルが高く売れなければ、泥棒が盗むこともなくなるので、アルミケーブルにするだけでも盗難対策に繋がります。
「とはいえ、泥棒が銅導体ケーブルと間違えて持って行ってしまっては意味無いのでは?」と思うかもしれませんが、アルミ導体ケーブルと銅導体ケーブルでは、色の違いが一目瞭然の為、泥棒からしても「これはアルミ導体ケーブルだ」とすぐに分かるわけです。
盗難後の復旧工事として、アルミ導体ケーブルの採用が増えてきています。
太陽光発電の銅線ケーブルが盗難された場合の対処法
ここまで、太陽光発電のケーブル盗難対策について紹介してきました。ですが、どんなに正しく対策していても盗難に遭う可能性をゼロにはできません。
上記の対策をする前、もしくは対策しても盗まれてしまった場合の対処をご紹介します。
警察に通報
盗難が発覚した場合は、まず、警察に通報しましょう。
保険を活用
盗難に対応した保険に加入していれば保険を活用しましょう。
保険に加入する場合、年間3万円〜4万円ほどかかりますが、自然災害にも対応しているため、今後のことも考えると加入することを検討する必要があるかもしれません。
ただ盗難に関しては、保険会社によって含まれる範囲が異なります。何度も盗難が重なり盗難の対策を何も講じず保険の活用を3回程繰り返すと保険が下りなくなってしまう可能性もあるようです。
保険で賄えるからと思わずにしっかり盗難対策を講じることも大切です。
太陽光発電復旧業者に相談
保険を活用できるにしろ、できないにしろ、迅速に復旧しなければ、売電ができずに収入が減少してしまいます。
復旧工事の経験が豊富な業者に相談しましょう。
まとめ
太陽光発電所の盗難は全国各地で起きておりますが、茨城県、栃木県、群馬県などの北関東で特に多く盗難被害が報告されています。
今回紹介した対策を講じても盗難に遭う可能性をゼロにできることはありません。
盗難に遭う前に対策を講じ、それでも盗難されてしまった場合には、早急に太陽光発電復旧業者に連絡して、対応してもらいましょう。